天皇賞(春)2019全頭外厩診断 – エタリオウシルバーコレクター返上なるか?!

年に一度、淀の3200mで行われる長距離ナンバーワン決定戦、春の天皇賞。今年は平成最後のG1ということでも注目ですね。メンバーを見渡すと少し寂しい感じにはなっていますが、近年は中距離路線が重視されているので仕方のないところ。昨年の菊花賞1〜3着馬は出走してきますが、大阪杯組はおらず、路線がクッキリとわかれている様子です。

それではいつも通り、外厩×厩舎×騎手目線をスパイスに加えて評価していきたいと思います。

評価は6段階+激走注意Zとなります。
●評価S(馬券内濃厚)●
●評価A(軸候補)●
●評価Z(激走注意)●
●評価B(おさえ必須)●
●評価C(ヒモ候補)●
●評価D(厳しいか)●
●評価E(かなり厳しい)●

1.チェスナットコート 矢作厩舎×坂井 評価B

宇治田原優駿S帰厩初戦、中4週

前走は中19週でした。それまでは中10週以上の休養は海外遠征時まで無く、好走歴は中1週〜9週。特に中2週で3勝していて、間隔を詰めたほうが良いタイプです。外厩帰りは昨年の日経賞2着(中7週)、天皇賞0.3差(中4週)などがあり、中19週明けの中4週なら状態アップはしてきそうです。×坂井は厩舎の主戦で水準以上の率。内枠ということもあり、おさえておきたいです。

2.エタリオウ 友道厩舎×Mデムーロ 評価A

ノーザンFしがらき帰厩2戦目、中4週

友道厩舎×しがらきは初戦の方が勝率高いですが、複率ならフラット。デキ落ちはありません。×ミルコは出走メンバーの陣営ではNo.1の超ハイアベレージです。人馬ともに勝ち切るならここは大きなチャンス。とはいえ鞍上の不調では無視できません。先週3勝しましたが人気より上には持ってこれておらず、一段割り引いて考えたいです。

3.リッジマン 庄野厩舎×蛯名 評価B

相川牧場帰厩2戦目、中5週

ステイヤーズSは相川牧場帰りでV。庄野厩舎×相川牧場はこの馬での2戦しかサンプルがありませんが、馬自身の他の外厩帰りを見ると2戦目はよく走っていて、状態は上げてきておかしくありません。×蛯名はこの馬と好相性。前走は大外回して厳しかったですが、人馬ともに長距離得意。良馬場でかつ上がりのかかる競馬がベストで現在の高速馬場は気になるところですが、この枠も含めると不気味さがあります。

4.ヴォージュ 西村厩舎×和田 評価E

名張トレセン帰厩2戦目、中5週

外厩帰りは叩き傾向の馬で、西村厩舎×名張も叩き傾向。在厩の今回はプラスです。×和田は並以下の率ですが、2走前に万葉S勝ちなど継続騎乗でフラットに捉えたいです。大逃げ宣言が出ていますが、万葉Sは道中かなりペースが緩み、展開に恵まれました。相手強化で斤量も58キロ。よほど恵まれないと正直厳しいと見ています。

5.メイショウテッコン 高橋忠厩舎×福永 評価B

宇治田原優駿S帰厩2戦目、中4週

在厩では菊花賞の惨敗がある一方で、白百合Sの圧勝もありフラットに捉えたいです。高橋忠厩舎×福永はサンプル少なく、武豊からの乗替は未知の部分が多いです。実力自体は疑う余地なく、離れた2、3番手で実質逃げのような形になればかなりの粘り腰を発揮すると思いますが、テン乗りはやはり不安です。

6.カフジプリンス 矢作厩舎×中谷 評価C

ノーザンFしがらき帰厩初戦、中5週

しがらき帰りは準OP勝ちがありますがOP昇格後はあまり芳しくありません。ただし矢作厩舎×しがらき初戦は厩舎全体成績上回りますので、減点材料にはなりません。×中谷は水準以下の率ですがこの馬とのコンビは相性が良さそうです。強調点は少ないですが減点材料も少なく取捨が難しいところですが、前走のような展開なら馬券内粘り込みもあっておかしくありません。

7.グローリーヴェイズ 尾関厩舎×戸崎 評価A

ノーザンF天栄帰厩初戦、中14週

デビュー以来全戦で天栄調整の馬です。尾関厩舎自体はあまり褒められた率でない厩舎ですが、天栄調整なら率跳ね上がります。×戸崎は水準の率ですが、元が絶好調の川田騎手を予定してたぐらいなので仕上げに抜かりはないでしょう。菊花賞は大外を回してよく追い上げました。京都外回りは合ってそうで、有力視します。

8.パフォーマプロミス 藤原英厩舎×北村友 評価B

ノーザンFしがらき帰厩初戦、中10週

こまめにしがらきに出ていて、中10週以上でもアルゼンチン共和国杯勝ちなど結果出ています。藤原英厩舎×しがらきはハイアベレージ。×北村友も勝率高めの超ハイアベレージで、前走の福永騎手を上回ります。不安点はテン乗りぐらいで、楽しみは十分あります。

9.ユーキャンスマイル 友道厩舎×岩田康 評価B

ノーザンFしがらき帰厩初戦、中9週

友道厩舎×しがらきは初戦からハイアベレージです。この馬自身こまめにしがらき調整されていて、(2,2,1,2)とそれなりの成績を残しています。×岩田もハイアベレージで、前走勝ちコンビは好感です。力は十分に発揮しそうですが、この2走は斤量に恵まれました。安定感のある馬で外せませんが、おさえまでにしておきたいです。

10.フィエールマン 手塚厩舎×ルメール 評価B

ノーザンF天栄帰厩初戦、中13週

デビュー以来毎回天栄です。手塚厩舎×天栄は水準の率を保ちますが、それでも並程度です。×ルメールは厩舎内では勝負騎手になりますが、やはり絶対的な率は水準程度。この馬は結果出ているので軽視はできませんが、1番人気を争うほどの高い信頼感はありません。

11.ケントオー 西橋厩舎×幸 評価D

宇治田原優駿S帰厩4戦目、中5週

好調時は在厩の方が結果出ていた馬で、西橋厩舎×宇治田原も叩き傾向です。4戦目の今回は状態上げてきておかしくはありませんが、近年は厩舎自体が低迷していて狙うには厳しい状態です。×幸は水準の率。京都ではちぇく順ほど負けていませんが、能力的に見ても厳しいと言わざるを得ないと思います。

12.クリンチャー 宮本厩舎×三浦 評価B

大山ヒルズ帰厩2戦目、中4週

宮本厩舎×大山ヒルズは完全に叩き傾向で、この馬自身2戦目はパフォーマンス上げます。×三浦はサンプル少なく強調点になりませんが、昨年3着のコンビで前走から継続は好感。前走よりは確実に走ってきそうですが、好位で進めたい馬だけに外目の枠がどう出るでしょうか。

13.ロードヴァンドール 昆厩舎×横山典 評価C

ケイアイF千葉帰厩4戦目、中5週

使うごとに調子上げる傾向で、前走3着で復調気配。4戦目も昨年日経新春杯タイム差なしがあり、さらに上昇しておかしくありません。×横山典は水準以上の率。前走は1番枠から3着に粘り込みましたが、今回は大外枠。このレースの過去の例では、外枠から突っ込んでくるのは差し馬。レースのキーマンになりそうですが、馬券的には一段割り引きたいです。

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総評 – エタリオウは高評価、不安点はデムーロ

各馬の評価をまとめると以下のようになります。

●評価S(馬券内濃厚)●
該当馬なし

●評価A(軸候補)●
エタリオウ、グローリーヴェイズ

●評価Z(激走注意)●
該当馬なし

●評価B(おさえ必須)●
チェスナットコート、リッジマン、メイショウテッコン、パフォーマプロミス、ユーキャンスマイル、フィエールマン、クリンチャー

●評価C(ヒモ候補)●
カフジプリンス、ロードヴァンドール

●評価D(厳しいか)●
ケントオー

●評価E(かなり厳しい)●
ヴォージュ

抜けた馬はいない反面、切れる馬も少ない感じとなりました。デムーロ騎手の不調がなければエタリオウ陣営が断然の評価になりますが、現状そこまでの信頼を置くのは厳しい状況です。個人的に怖いのがリッジマン。速い脚はないので瞬発力勝負になると厳しいですが、消耗戦になれば出番もありそうです。

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